概要
- iBooks は、PDF と EPUB が読めるけど、EPUB の方が軽くて読みやすい
- dotEPUB を使えば、ウェブページを EPUB に変換できる
- EPUB 形式は、HTML や CSS などウェブ標準技術を使っている
PDF と EPUB のどちらがいいか
iBooks は、PDF と EPUB の2種類のファイルを読むことができる。比べるとこんな感じかな。
- PDF は、EPUB よりも一般に普及しており、読み書きできるアプリが多い。
- PDF は、Mac OS 標準機能で作成できる。
- iBooks で読む場合、PDF は、EPUB よりもページ読み込み等の操作が遅い。
- iBooks で読む場合、PDF は、拡大してもレイアウトが変わらないため、文章を読みにくい。
ということで、EPUB をどうやったら簡単に作れるかなと思っていたら、dotEPUB というウェブサービスが使えそうだということがわかった。
dotEPUB とは
ウェブページを EPUB 形式のファイルに変換するソフトウエア。フリー&無保証。ホームページは http://dotepub.com/ 。
実行方法はいくつかあるけど、お好みのウェブページを表示させて、予め登録したブックマークレットをクリックするというのが一番簡単。
EPUB への変換処理はサーバーサイドで行われている。
早速 EPUB を作ってみる
変換するウェブページを表示させて、EPUB のブックマークレットをクリック。変換にかかる時間は、普通のニュースサイトなら2〜3秒程度。
EPUB ファイルを保存し、そのファイルを iTunes の左上の「ライブラリ」の辺りにドラッグ&ドロップ。
その後、iPhone 等を同期させると、iBooks の本棚に EPUB が追加されている。
表紙はこんな感じ。PDF の場合と違い、画面の向きや文字の大きさを変えても、スクリーン幅に合わせて動的にレイアウトされるため、文章を読みやすい。
中身はこんな感じ。ウェブページ全体ではなく、本文の部分だけ抽出されているのに注目。Safari の「リーダー」機能に似てる。
本文の抽出には Readability というソフトを使っているらしい。いくつかのニュースサイトを試した限りでは、本文の範囲の誤検出はなかった。
そもそも EPUB って何
EPUB は電子書籍の規格のひとつ。
IDPF (International Digital Publishing Forum という組織が策定している。IDPF は米国に本部がある業界団体っぽい。知ってる企業を探すと、Adobe、Apple、Barnes & Noble、Google、HP、Microsoft、Nokia、米ソニーなど。近々 Kindle に EPUB を対応させるとかという Amazon の名前は見当たらず。
日本の企業だと、凸版印刷と大日本印刷が仲良く顔を揃えているほか、日本電子出版協会とか日本電子書籍出版協会とか、よくわかんないけどそれっぽい組織が参加している。
で、このページによると EPUB は、XHML や CSS を規格に沿って作って ZIP したものらしい。そんなに難しくなさそう。仕様も公開されているし、今度眺めてみよう。ん?DRM はどうなっているんだろう。
参考文献
- Amazon、KindleでEPUBをサポートへ――大手出版社に通告 – 電子書籍情報が満載! eBook USER <http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1105/19/news031.html>
- 電子書籍フォーマットの本命、「EPUB」をいまのうちに理解しておく − Publickey <http://www.publickey1.jp/blog/11/epub.html>