頂上に達した、一握りのノーベル賞受賞者の登攀経路は、すでにたくさんの人々によって拓かれていた。その人々はノーベル賞受賞者と同じくらいの、あるいはそれ以上の切実さをもって、自然の謎を知りたいと願ったのである。
(福岡伸一;日経 あすへの話題;2008年11月27日)
今年のはじめごろ各書評欄で一世を風靡した?「生物と無生物のあいだ」(講談社)の福岡伸一氏が、日経夕刊のコラムを週一くらいで書いている。
「生物と〜」を読んだときも思ったけど、この人文章がうまい。科学技術の進歩を登山に例えて「アンサング・ヒーロー」の説明をしているのだけど、この例えはどこか別のところで使わせてもらおうと思った。